
般若
はんにゃ / Hannya / Hannya mask
嫉妬と怒りが極まった女性の面で、逆説的に智慧の象徴でもあります。
意味・象徴
嫉妬・怒り・哀しみの極限人間の業・情念強力な魔除け般若心経の智慧(逆説)
起源・由来
能面のひとつである。室町時代の面打師・般若坊が打った傑作の面が、名の由来になっている。能『道成寺』『葵上』『鉄輪』などで使われる。
構図上の役割
肩・胸・腕の抜き彫りでも、背景付きでも成り立つ。「顔だけ」で強烈な迫力を持つ、珍しいモチーフである。
豆知識
鬼女の面には段階がある。①生成(なまなり)は鬼に成りかけで、女性らしさが残る。②中成は般若で、完全な鬼女の面である。③本成(ほんなり)は真蛇で、耳が消えて完全に蛇と化す。優れた般若の刺青は、怒りの裏に「救われない女性の深い悲しみ」を表現していなければならないとされる。「般若」という言葉は、サンスクリット「プラジュニャー(智慧)」の音を漢字で写したもので、本来は悟りの智慧という意味である。
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