
鶴
つる / Tsuru / Crane
千年の長寿と夫婦愛を表し、女性的な優雅さを出す定番の図柄です。
意味・象徴
千年の長寿夫婦愛瑞鳥・気品
起源・由来
中国の『淮南子』に「鶴寿千歳」とあり、めでたい鳥として日本に伝わった。日本の美術・工芸・能装束で広く使われ、鶴亀の祝いの文様として定着した。狩野派・琳派ともに鶴図を多く残し、尾形光琳の群鶴図屏風や葛飾北斎の花鳥画が、和彫りの鶴の図柄のもとになっている。江戸期には五位以上の武家にしか着用を許されなかった鶴丸紋(南部氏家紋)の格式もイメージに重なる。
構図上の役割
女性人気が高く、背中や肩で優雅な構図を作る。両翼を広げる飛翔形か、立つ姿の対で描かれ、額には松・雪・旭日を配する。色は白・墨・朱(頂部のみ)で抑え、淡彩で気品を出すのが定番である。
豆知識
実際の鶴は樹上ではなく地上で巣を作るため、「鶴は松に止まらない」という指摘がある。それでも、絵の定型としての松に鶴は揺るがない。「鶴は千年、亀は万年」の対句は『淮南子』が初出である。中国から伝わった長寿の考え方が、日本の祝いの文化に深く根付いた一例である。
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