
麒麟
きりん / Kirin / Qilin
仁義と平和の霊獣で、聖人君子が現れる前ぶれです。
意味・象徴
仁義・信義平和・聖人の出現の予兆獣類の長
起源・由来
中国神話の四霊(龍・麒麟・鳳凰・霊亀)の一柱で、『礼記』礼運篇に最も古い部類の記述がある。馬の体に龍の鱗、鹿の角、牛の尾を持ち、全身が黄金の鱗に覆われる。歩いても草一本踏まず、虫一匹殺さない優しい霊獣だが、怒れば口から炎を吐き雷を操る。聖人の出現の前兆として現れるとされ、孔子が生まれたときと亡くなったときにも、麒麟が現れたという話が伝わる。
構図上の役割
武骨な龍虎の対極として、女性的・優美な印象を作りたいときに使われる。背中一面より胸割り・肩〜上腕で、雲・霞の額に乗せて軽やかに配することが多い。色は金鱗・朱・群青の極彩色で、龍より明るい配色にするのが定番である。
豆知識
明の永楽帝の命を受けた鄭和の大航海で、アフリカから連れ帰った首の長い動物(ジラフ)に「麒麟」の名が与えられた。これが、日本語の「キリン」という名前の由来である。狩野探幽・伊藤若冲らも麒麟図を残しており、和彫りの麒麟もその流れを受け継いでいる。雄を「麒」、雌を「麟」と書き分け、対で描かれる作例もある。
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