梅

梅

うめ / Ume / Plum blossom

雪の中で咲く忍耐の花で、学問と徳、吉祥の象徴です。

意味・象徴

忍耐・吉祥学徳早春

起源・由来

中国由来で、奈良時代より前に日本へ伝わった。『万葉集』では桜よりも梅の歌が多い(梅119首、桜43首)ほど、古代を代表する花である。菅原道真(845-903)の飛梅伝説では、大宰府に左遷されるときに「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花」と詠むと、梅が京都から太宰府まで飛んできたという。この伝説が梅と学問の神の結びつきを決定づけ、天満宮の神紋は梅鉢紋になった。尾形光琳『紅白梅図屏風』(国宝・MOA美術館蔵)が、琳派の梅図の頂点である。

定石の組み合わせ

松竹梅
梅に鶯
月梅

構図上の役割

桜より静かな格調を作る。松竹梅、梅に鶯などで使う。五弁の単弁を基本とし、紅梅(朱紅)・白梅・蝋梅(淡黄)で描き分ける。老木の幹を墨ぼかしで荒く取り、花弁を淡彩で散らすと琳派的な格調が出る。

豆知識

「梅に鶯」は『古今和歌集』以来の歌語で、花札の2月札にも採用された定型である。実際には、鶯は梅より竹藪を好み、梅の蜜を吸うのはメジロが多い。それでも、絵の定型としての梅に鶯は揺るがない。前田家や天神信仰の各社の梅鉢紋、加賀梅鉢など、武家や神社の家紋として広く使われている。

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