
鬼若丸
おにわかまる / Oniwakamaru / Oniwakamaru
比叡山で巨鯉を退治する、弁慶の幼名です。
意味・象徴
武勇・怪力変成・荒々しさ
起源・由来
武蔵坊弁慶(?-1189・源義経の郎党)の幼名である。『義経記』『弁慶物語』によれば、母の胎内に18ヶ月いて生まれた時には髪と歯が生え揃っていたという怪童譚を持つ。比叡山西塔で池の暴れ巨鯉を短刀一本で退治した「鬼若丸の鯉退治」は、歌川国芳『鬼若丸大鯉退治之図』(弘化年間)で絵になった。月岡芳年・落合芳幾も同じ題材を描いた。
定石の組み合わせ
巨鯉
短刀
滝・水
構図上の役割
水中で逆立ちした巨鯉を踏みつけて短刀を構える構図は、国芳の代表作である。背中や袖に入れる、物語のある主題に向く。水流・波しぶき・蓮葉を額に配し、童子の赤肌と巨鯉の藍鱗の対比で動きを出す。
豆知識
鬼若丸は後の弁慶として知られる。京都五条大橋で源義経(牛若丸)と出会い、千振りの刀を奪い損ねて家臣になる説話とセットで、江戸の浮世絵に好まれた。「童子が巨鯉を組み伏せる」構図は、金太郎の抱き鯉と並ぶ、子どもの英雄を描いた二大図柄である。彫物では、金太郎を剛・赤、鬼若丸を知・藍の対として彫り分けることがある。
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