蛙

かわず / Kawazu / Frog

「無事帰る」の縁起、金運と再生。

意味・象徴

無事帰る(蛙=帰る)金運・お金が返る豊作・雨乞いの神使再生(卵→おたまじゃくし→蛙)

起源・由来

古代より水神の使いとして雨乞い・豊作祈願に登場し、奈良興福寺の三面六臂の阿修羅像とともに祀られた蛙石信仰がある。江戸後期、葛飾北斎『北斎漫画』第十二編に滑稽な蛙の戯画が多数収録され、歌川国芳『相馬の古内裏』では蛙の擬人化を描いた。河鍋暁斎『暁斎楽画』では蛙の合戦・蛙の相撲が代表画題となり、和彫りでは「無事帰る」の語呂合わせから旅人・船乗りの守護として彫られた。

定石の組み合わせ

(蓮の葉に乗る蛙)
瓢箪
(蛇喰い蛙)
刀工『青江』派の蛙形鍔

構図上の役割

前腕・肩・脹脛のワンポイント〜中型主題に向く。深い緑か濃藍の体を主体に、白い腹を見せる構図が定石。蓮の葉や瓢箪と組ませ縁起色を強める。仙厓義梵『指月布袋画賛』の禅画系の崩した筆致も人気。

蘊蓄

国芳の鯰絵には鯰と並んで蛙が世直しの脇役として頻出する。河鍋暁斎は「蛙を描かせたら日本一」と自称し、明治初期の万国博覧会では《蛙の蛙合戦図》を出品して海外で人気を博した。「蛙の子は蛙」「井の中の蛙大海を知らず」など蛙にまつわる諺の多さも、その文化的浸透を物語る。

同じカテゴリ / 動物・生物カテゴリ一覧を見る →