
唐草
からくさ / Karakusa / Arabesque
蔓草が伸びる様子をくり返した文様で、シルクロードから伝わった繁栄の文様です。
意味・象徴
長寿・子孫繁栄繁殖力
起源・由来
古代ギリシャ・ローマのアカンサス文がササン朝ペルシャを経て、シルクロード経由で唐に伝来し「忍冬唐草(にんどうからくさ)」として日本に渡った。法隆寺玉虫厨子の須弥座(飛鳥時代)、東大寺の螺鈿に、最も古い部類の例がある。蔓草が無限に伸びる図形は長寿・子孫繁栄・繁殖力を象徴し、平安以降の装束・蒔絵・染織の意匠に広く使われるようになった。明治以降は「泥棒の風呂敷」(緑地白唐草の四方風呂敷)として庶民意匠の代名詞ともなった。
定石の組み合わせ
衣裳
小物
地文
構図上の役割
衣装・小物・地文に向く。文様として、極めて広く使われている。葉と蔓の流れを彫師が手で起こす自由文で、左右対称の文様より動きを持たせる。淡墨と緑青、または淡藍で抑え、主題の余白を埋める。
豆知識
唐草は、「西アジア・地中海起源の文様」が東へ伝わって日本に定着した珍しい例で、東西の文様を比べる研究の代表的な題材である。緑地に白唐草の風呂敷は、明治末から昭和中期にかけて、全国で婚礼道具や引越し荷物の包みとして広まった。近年は『ルパン三世』で盗品を包む風呂敷として、新しいイメージを持つようになった。和彫りでは、衣の地文・神仏の背景・余白の連続文として、最も応用範囲の広い文様の一つである。
同じカテゴリ / 額・背景カテゴリ一覧を見る →
タトゥーの意味をもっと知る