
鯱
しゃちほこ / Shachihoko / Shachihoko
頭は虎、体は魚の姿をした、城の屋根を飾る火除けの守護獣です。
意味・象徴
火除け・魔除け城の守護神
起源・由来
インドの空想上の魚(マカラ)が、中国(漢代)の鴟尾(しび)を経て、日本の飛鳥時代の寺院の屋根(法隆寺・四天王寺)へ伝わった。室町以降の城郭建築(安土城・名古屋城・大阪城)で再び流行した。織田信長が安土城の天守に金鯱を載せたのが、城の飾りとしての大きな節目になった。徳川家康は名古屋城に金鯱を据え、慶長期以降「金鯱=天下人の証」となった。口から水を吐いて火事を消すとされる。
定石の組み合わせ
波・水
雌雄一対
城・天守の意匠
構図上の役割
背中一面に雌雄一対で配置されることもある。額には波・しぶき・雲を配し、海と火という相反する象徴を一身に背負わせる。鱗は鯉と同様の細密彫りで、頭部の虎の眼と牙を強調するのが古典的な描き方である。
豆知識
江戸の火消(町火消)たちが火災除けの護符として好んで彫った歴史があり、半纏の柄にも使われた。名古屋城の金鯱には、天保期に盗難に遭った逸話がある。屋根を支える鯱は、「火災を呑む口」と「天を仰ぐ尾」の動きで雌雄を描き分ける。
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